安定性のある酸化チタン

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白色着色料の正体

酸化チタンは組成式TiO2、分子量79.9のチタンの酸化物を指します。結晶構造にはアナターゼ型(正方晶)、ルチル型(正方晶)、ブルッカイト型(斜方晶)があり、さまざまな用途で使用されています。酸化チタンの最も有名な用途は白色の塗料、絵具、顔料の原料としての使用です。この際用いられるのは低活性で最も安定性に優れたルチル型の酸化チタンです。また、その着色の対象は食品や医薬品、化粧品も含まれ、私たちの生活に非常に身近な白色の着色料と言えます。一方で一部の研究者からは酸化チタンの不妊やがん、アルツハイマーの原因となる危険性が指摘されています。実際に妊娠中のマウスに酸化チタンを注射した結果、妊娠合併症を起こし、更に子供への神経毒性の影響を及ぼすことが過去の実験において確認されています。そのため日本では食品添加物に指定され、食品に使用する場合着色用途のみへの使用が認められているのが現状です。その他の酸化チタンの有名な用途としては「光触媒」が有名です。光触媒としても最安定なルチル型が用いられることがありますが、アナターゼ型を使用した方がバンドギャップが大きく有利であることが知られています。酸化チタンの光触媒としての特徴は紫外光を吸収したとき示す強い酸化還元作用と超親水作用があります。前者の性質は有害物質の処理を光照射ですむよう壁や床にコーティングする技術として、後者の性質はセルフクリーニング作用としてガラスの防曇加工技術などとして活用されています。

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